SHIMADANOMEシマダノメ
シマダノメ Season2
第1回 深掘りインタビュー
川上竜
『シマダノメ 深掘りインタビュー Season2』の初回は、2018年に続く2度目のキャプテン就任となった川上竜選手の登場です。自身一度目の経験、また副主将として内藤洋平主将の言動を側で見てきた昨季の経験を踏まえて新たに描くキャプテン像、そして落ち着いているけれども熱が込められた言葉の中に川上選手自身のしっかりとした成長と新シーズンへの強い意気込みが感じ取れるインタビューとなっています。
(取材日=2020年2月14日)。
―2年ぶりのキャプテン就任です。小林伸二監督の決定と聞いていますが、監督からはいつどのような形でキャプテン就任を告げられたのでしょうか?
2月11日の必勝祈願の日、甲宗八幡宮に朝行ったときに個別に呼ばれて、ですね。
―呼ばれた時点でキャプテン就任を予感できましたか? また監督からはどんな言葉を掛けられたのでしょうか?
そうですね、なんとなく、そういうことだろうな、と。監督からは「今シーズンのキャプテンをやってもらいたい」と。僕を選んだ理由は「去年1年間の練習、それから今年のキャンプでの様子を見て、お前ならチームを引っ張っていけるだろうと思った」と、おっしゃっていました。
―今回がギラヴァンツ北九州で2度目のキャプテン就任。一度目の2018年の時と、受ける気持ちは違いましたか?
それはもう。最初は僕自身が福島ユナイテッドFCから加入したばかりのシーズンで知っている選手もほとんどいなかったし、当時の僕の年齢が23歳でしたから、正直、「僕で大丈夫なのかな」と戸惑いながらの就任でした。
―まず自分がチームに馴染まなければいけない状況の中でチームを引っ張るというのは簡単なことではないですよね?
そうですね、でも、選んでくれたからにはやはり期待には応えたいと思いましたけどね。その時と比べたら今回はすんなりと受け入れられたというか、あれから2年しかたっていないのですが、今年は去年よりもさらにチームが若返ったので25歳の僕でも年齢的には上の部類に入るんですよね。
―去年は副キャプテンを務めながら、キャプテンを務めていた内藤洋平選手の言動を側で見てきたと思いますが、今年キャプテンを務めるにあたって内藤選手の言動を参考にしたいと思いますか?
それができるならもちろんそうしたい。でも、ヨウヘイ君の言葉のチョイス、その言葉が持つ力というのはとてもすごくて、それを真似するなんて僕にはできません。ヨウヘイ君がしゃべり始めるとみんなすぐに聞く体勢になるし、ヨウヘイ君の話す言葉ってスッと耳に入ってくるんです。あれはさまざまな経験をして、いろいろなことを積極的に学んできたヨウヘイ君だからこそできるわけで、それを僕が簡単に真似しようと思ってもできるわけがないんですよ。
―では、川上選手は何を武器にチームメイトを引っ張っていきますか?
特別な言葉の力を持っていない僕なので、やはりプレーで見せるしかないのかな…。でも、2度目だから思う、というわけではないんですけど、特別なことをやってやろうと意識する必要もないのかな、と思ってはいるんです。去年1年間、副キャプテンを務めましたが、何か特別なことをしてチームをまとめようと考えていたわけではないですし、ただ、自然な形で練習に取り組んで、ごく自然にチームメイトと接していて、でも、そんな僕を1年通して見ていたシンジさん(小林監督)が、今年のキャプテンを任せてくれたわけですから、自然体でいいのかなと思うんですよね。2年前は「キャプテンだからこうしなくちゃ、あれもしなくちゃ」という思いが強過ぎて自分自身も苦しかったし、少し空回りしたところもあったと思うので、今回はあまり気負わずに、自然体で引っ張っていけたらと思っています。キャプテンとしてするべき事、戦わなくちゃいけない場面ははもちろんあるので、それはしっかりするけれども、何か特別なことをしてやろうと思う必要はないのかな、と。
―去年はシーズン終盤に負傷して欠場を余儀なくされました。
ケガで休むこと自体が僕は初めてだったので、戸惑った部分はあるんですけど、ケガ自体も太ももの前面を痛めたもので大けがではなく、痛みを我慢すればできるかも、という程度のものでしたし、チームが優勝、昇格に向けて最後の戦いに入っていく時期でもあり、そこで試合に出られないことで悔しさは残りました。
―ケガによる欠場が初めて、というので思い出しましたが、昨季はプロ3年目にして初の警告も受けましたね(第18節・カターレ富山戦)。
逆にホッとした面はありましたけどね。ただ、今季はもしかしたらイエローカードの枚数は増えるかもしれません。去年も失点シーンで自分がファウルで止めておければ防ぐことができたかも、というものがいくつかありましたし、今季はJ2リーグで相手のレベルも上がって自分のプレーもより激しくする必要がありますから、警告は増えるかもしれないと思っています。もちろん、守備で十分な働きをしながら警告なしでシーズンを終えることができれば最高ですから、それが可能になるように守備技術そのものを上げて行きたいとは思っています。
―今季はJ2リーグを戦います。川上選手もJ2は初めての経験になりますね?
そうですね、正直、やってみないとJ2がどういうものなのかは分かりませんが、でも、去年までのJ3リーグとはあらゆる面で違うだろうな、とは予測できます。
―例えば、どんな点が違うだろうと?
J3とJ2の比較をできる材料をまだ持っていないのですが、2月の沖縄キャンプでJ1の3チームとトレーニングマッチを行った中で、もちろんJ1とJ2ではまた異なるのでしょうが、それでもJ1との実戦からJ3とJ2の違いを予測できると思うんです。今回、沖縄では浦和レッズ、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの3チームとトレーニングマッチを行いましたが、いずれも、うまいし速い、と感じましたが、それ以上に思ったのが「こんなにも疲れるのか」ということ。試合を終えた時の疲労感が半端なかったんです。
―相手もよく動くし、動かされた、から疲れたのでしょうか?
それもあるんでしょうけれど、相手のプレーのレベルが高くて、それに対応しようとすると、局面のプレーでの強度や負荷が自然と高まった結果なんだと思うんです。J3の時と比べてパススピードが早いから、それに対応しようとするとJ3の時よりも素早いターンでボールを追わなきゃいけないとか、球際の競り合いでも相手のフィジカルが強いから当たり負けしないためにJ3の時よりも体に力を入れてぶつかりに行かなければいけないとか、そういう繰り返しがこれまで味わったことがない疲労感につながったんじゃないかと思うんです。
―戦うステージが上がる、ということはそういうことなんだ、と?
そうですね。あとは一瞬でもサボれないとも思いましたね。例えば、激しくプレスをかけて相手ボールを奪った後は少し休みたいじゃないですか、でも、そこで一息つく間を与えてくれない。すぐにボールに圧力を掛けてきますし、特にフロンターレはそうでしたが、相手の攻撃を一旦しのいだ後にすぐさま次の攻撃を仕掛けてくる。そういうのは去年までに感じたことがないものでした。
―もちろん、J1とJ2のレベルの差はあるとして、J3を戦ってきた昨季までとは異なる、肌で感じる違いがJ2の舞台にはあるはずだと、ということですね?
だから、そういう違いをキャンプで感じられたことは大きいと思いますね。
―去年のギラヴァンツ北九州がやっていたサッカーと今年やろうとしているサッカーに違いはありますか?
やろうとするサッカーに違いはありません。高い位置でボールを奪って、高い位置でボールを握ってゴールを目指す、攻守でアグレッシブなスタイルで戦う、という考えは去年と同じです。ただ、先ほどから話しているように、戦う場がワンステージ上がる中で去年と同じことを繰り返しても勝てない。だからシンジさんも「やることは同じだが、一つひとつのプレーの質を上げて、それを積み重ねていこう」と言っていますが、質の上積みが欠かせません。
―質を上げると言っても、例えば個人の技術のレベルアップは一日ではなりませんよね?
もちろん、そこは継続した取り組みで徐々に上がっていくものですが、例えば、攻守の切り替え時のスピードや、相手ボールへ寄せるスピード、セカンドボールの球際の競り合いの強度などは、個人が意識して取り組むことで大きく質を上げられる部分。そこは意識次第で変えられる部分なので、まずは個人個人がそこをしっかり改善していこうという考えです。
―今日の練習の中で行っていたハーフコートゲームを見ていても、去年よりもテンポが上がっているし、攻守がとてもスピーディーになったと感じました。
去年よりもさらに若返りましたし、先ほど言ったように個人の意識次第で質を上げられる部分で変化が生まれてきたからでしょう。実際に中でやっている僕もスピードやテンポが上がっているなと感じています。
―「若い」と言う言葉が出てきましたが、今年のチームの中で若さを感じる部分はどんなところでしょうか?
まさに練習の中のハーフコートゲームの中で全体がスピード感を持ってやれたのは、若い選手たちがフィジカルの部分も含めてイキの良さを発揮できていたからというのも大きい。よく「若さ=勢い」って言うじゃないですか、それを今年は練習でもトレーニングマッチでも実感しています。でも、一方で「若さ=波がある」という言い方もあるでしょ? それも実感していることなんです(笑)。特に練習の入りの部分で、その日の自分の気持ちの状態そのままで入ってしまうというか…。例えば僕も20代前半のころは「今日はなんかダルいな」と思ったら、その気持ちを修正することなく練習に入ってしまいましたが、そういうところがどうしても出てしまう。まぁ、それも若い、ってことですからね(笑)。
―それを理解している川上選手がキャプテンとしてピシッと締める?
気持ちやプレーに波があるのは、若い時はしょうがないことでもある。でも、それを承知の上で意識的に修正する力をつけていく必要があるし、キャプテンである僕やほかの経験豊富な選手がその修正のサポートをしていくことが大事ですし、それが若さをチームの一つの武器とするために必要なことなんだと考えています。
―練習の中で緩い雰囲気を感じたらどのような行動を?
福島でもゲームキャプテンをやらせてもらいましたし、ここギラヴァンツ北九州ではキャプテン、副キャプテンをやらせてもらう中で、グラウンド内にある緩さ、甘さを敏感に感じ取れるようになりました。だから、そういう時は声掛けをする、あるいは例えば、ポゼッション練習の時にはボールホルダーに対してあえてきつめのアプローチをすることで空気を変えますね。
―小林監督からは「今年は中央からの攻撃にもこだわりたい」という話を聞きました。ボランチとして配球役となる川上選手は中央寄りの攻撃にどうかかわっていきますか?
シンジさんが言うのは、中央からの突破に固執するということではありませんよね? 考え方としては、「サイドからの攻撃を有効にするためには中央を崩しにかかる姿勢を見せることが必要だ」「レベルが上がるJ2ではその中央攻撃に迫力がないとサイドのスペースもあかないぞ」というニュアンスだと思っています。実際に沖縄キャンプでの川崎フロンターレ戦で僕はボランチでプレーしましたが、中央を崩すためのショートパスや縦パスを意識し過ぎて試合後にシンジさんから「サイドチェンジのパスが足りなかったな」と言われましたからね。去年はサイドをシンプルにつく攻撃が有効でしたが、今年は相手の警戒を中央に引き付けるような、迫力と得点の可能性を感じる効果的な中央攻撃を仕掛けないとサイドにスペースができない。かといって中央の崩しにこだわり過ぎても、相手の守備がしやすくなるだけなので、そのバランスは去年以上に神経を使っていかなきゃいけないと思っています。
―川上選手に今年の個人的課題を聞いた時に「ボランチとしてプレーするなら回数を増やしたい」と話していました。その「回数」について詳しく。
ボールに触る回数、ボールにかかわる回数、攻撃のために前に出て行く回数、シュートを打つ回数と、いろいろありますが、一番増やしたいのは相手ボールを奪う回数です。
―ボール奪取の回数を増やすために必要なことは?
奪うためには的確なポジショニングを取ることが大事。そして相手の動き、ボールの動きを読む力が必要。そして自分よりも前にいる味方選手のうまい使い方、うまい動かし方でしょうね。
―そういった要素を去年よりもレベルアップすることが必要だ、と。ここまで、キャンプなどを通してそこのレベルアップは図られましたか?
取り組んでいますが、まだ十分ではありません。というのは、沖縄キャンプでの4試合のトレーニングマッチのうちボランチとしてプレーしたのは2試合で、残りの2試合はセンターバックとしてプレーしましたから。
―そうでした。いろいろな事情もあって今季序盤はセンターバックとしてプレーする可能性もあるんでしたね。センターバックについては?
一度目のキャプテンを務めた2018年は最初トップ下から始まってボランチ、それから3バックの一人としてプレーしましたし、テツさん(柱谷哲二前監督)の時に4バックのセンターバックをやりました。去年は一度もやっていませんから、センターバックとしてプレーするのは2年ぶり。その割に今年はすんなり入れた、という感触は持っています。
―J3でのセンターバックとJ2のセンターバックでは、責任、役割、そしてフィジカル的な面でもかかってくる負荷がかなり強くなりそうですね?
またJ1との比較になるんですけど、沖縄キャンプでは浦和戦と名古屋戦でセンターバックとしてプレーしましたが、こちらの少しの甘さを見逃してもらえない厳しさを感じました。例えば、ラインコントロールが少し乱れるとか、ポジショニングが少し甘くなると、そこを的確に突かれる。そういう意味で、本当に細かい部分でのこだわりは必要だと感じました。あとはクロス対応。深くえぐった後のクロスはもちろん、キックの精度が高いからアーリークロスもバンバン入ってくるし、そこに合わせてくるフォワードも大きくて強いので、ポジションの取り方、体のぶつけ方、とか身長がそれほど高くない自分の対応の仕方を整理して、細かい部分でのレベルアップをしなくちゃいけないなと感じました。
―小林監督は今季も昨季と同じく前からどんどんボールを奪いに行く、と話しています。そういう考えの中でセンターバックが注意すべき点は?
前から圧力を掛けに行くので最終ラインも前に出ていくことで陣形をコンパクトにしておいて、チーム全体としてうまく相手に圧力をかけられる状況にするのが基本的な考え方です。でも、そういう前線からの圧力をかわせるボールの回し方ができるチームが増えるのがJ2リーグだと思うので、自分たちのプレスを外された時の対応もしっかりと整えておく必要があります。センターバックの立場で考えるなら、僕らのフォワードがプレスを掛けたから後ろの僕らも前にポジションを取るけれど、プレスのかけ方や相手ボールホルダーの状況を見ると、もしかしたらボールを取り切れないで相手がロングボールをフォワードの足下に入れてくるかもしれない、あるいは僕の背後のスペースに蹴ってフォワードを走らせるかもしれないという状況も出てくる。その時にポジションを下げるのか、キープするのか、さらに上げるのかの判断を的確に素早く行わなければいけません。その判断の一瞬の遅れが失点につながる、ピンチを招く、対応が後手に回る、ということを沖縄でのトレーニングマッチで経験しました。そこの状況判断がよりシビアになりますね。
―むずかしい判断とプレーになりますが、だからといって、前から奪いに行く攻撃的なスタイルを捨てたくはないですよね?
もちろんです。J1相手でもプレスが効いて良い攻撃につなげた場面も大げさではなく、本当にたくさんありましたから。もちろん質を上げるための修正を怠れませんが、そうして継続していくことで学び、変化し、成長して、試合を重ねるごとに目指すサッカーの実現に向かっていけるはずです。
―センターバックとしての攻撃面でのプレーについて。
ボランチのように相手の圧力がかからない場面が多いので、より精度の高いボールを出さないといけません。中央からの攻撃を効果的なものとするためには、フォワードへの足下の縦パスが大事になりますし、そこに攻撃が偏らないように、サイドチェンジのパス、高めにポジションを取ったサイドバックへの足下へのパス、サイドハーフやフォワードを走らせるような相手陣内のサイドのスペースを狙ったパスも出したいですね。それがセンターバックとしてプレーする時の僕の強みになるはずですからね。
―こうやって話していると、センターバックの話の時の方が饒舌になるというか。
今はセンターバックで練習する時間が長いからでしょう。どちらがやりやすいとかはなくて、欲を言えば、どちらもしっかりとプレーできるようになりたいとは思っていますけどね。
―ただ、どちらのポジションも競争が激しい。
それは確かですけど、ほかの人と自分を比べようとは思いません。それは監督なり、見ている人が比べればいいわけで。もちろん、試合には出たいんです。だからそのために全力は尽くして闘います。でも結果、試合に出られないからといって練習で力を抜いたりしてはいけない。特に今年はキャプテンという立場ですから、そんなことをしたら、チームがまとまるわけないので。そこはしっかり、と。そもそも僕の場合、試合に出てやろう、ポジションを取ってやろうと力が入り過ぎると、空回りし過ぎるんです。そういうことを経験してきたので、あくまで自然体のままでいろいろなものと闘っていきたいんです。
―開幕戦はアビスパ福岡との福岡ダービーです。アビスパ福岡のアカデミー出身者である川上選手にっては複雑な気持ちになるカードなのでは?
複雑ではありません。単純に楽しみです。だから試合には出たいです。そして勝ちたい。勝ちたいと思うのは相手が福岡だから、というよりも、開幕という僕らギラヴァンツ北九州にとって大事なシーズンの最初の試合だからです。そしてもちろん、勝てば、福岡の育成年代でお世話になった方々にも良い恩返しになる。「僕はここまで大きくなりました」というところを見せることになるはずですから。
―どういう結果が出るのか。
結果の事は考えません。先のことは分からないから考えないようにしています。昔から僕はそうです。とりあえず目の前の事、目の前の試合に集中、です。
―J2リーグを戦うにあたって対戦するのが楽しみなチームは?
う~ん、松本山雅FCとか? サポーターがものすごくアツイじゃないですか。アウェイゲームももちろんですが、ミクスタにもたくさん来られるでしょうから、楽しみ。単純に、そういう楽しみですね。この選手が、とか、こういう戦術を採るチームとの対戦が楽しみ、とはならないんです。他人に興味がないんです(笑)。
―そういう生活は昨年入籍されてからも変わらない?
変わりません。
―奥さんに合わせて行動するとかは?
独身の時もオフには何もしませんでしたが、結婚してからも変わらず。ユーチューブでアーネスト・ホーストとかが出ていた頃の古いK-1とか、ダゾーンでサッカーの試合を見たりとか、ただただ家でのんびりしています。
―サッカーの試合は海外の試合も見る?
いいえ、Jリーグばかり、スマホとタブレットを並べて2試合同時に見ています。
―Jで気になるチーム、選手は?
鹿島アントラーズの三竿健斗選手です。
―ボランチの選手ですね。FC東京の橋本拳人選手とかは? プレースタイル的に川上選手と似ていると思いますが?
似てると納得しちゃっていいんですか、失礼になりませんか(笑)、そういってもらえるとうれしいですけど。
―J2で気になる選手は?
プレースタイルが似ているとかではないんですけど、アビスパ福岡のアカデミーの先輩でもあるジュン君(鈴木惇選手)のプレーはよく見ています。
―今度の開幕戦、鈴木選手が出てきても対策はバッチリですね。
対応できるかどうかは別にして、特徴は十分に分かっています。
―小林監督は今季の目標に「一桁順位」を挙げました。
個人的には先のことはあまり考えず、日々のトレーニング、目の前の1試合、その一瞬に集中したいタイプなので、何とも言えませんが、絶対に行けるとは言い切れないけれども、同時に絶対に不可能だとも思わない、十分に達成可能な目標だと思います。そう言えるのも、大学時代を含めて今年のキャンプが個人的にはこれまで最も充実していたキャンプになったからです。去年と比べてもずいぶんときつかったですし、その中で自分の調子が絶好調というわけでもないのに毎日大きな満足感を覚えました。もともとドМな性格もあり、しんどいトレーニングを終えた満足感は大きかったんだと思いますが、日々、チームとしてとても集中した状態で、良いトレーニングを積み重ねられたからこその充実感だったのだろうと思うんです。そういう良い準備をした上で臨むシーズンだからこそ成果が楽しみですし、良い成果を期待している自分がいるんです。
文・島田徹 写真・筒井剛史
(次回『シマダノメ 深掘りインタビュー Season2』の第2回目は3月上旬にアップ予定。登場する人物は? お楽しみに!)
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