2023.9.16SAT19:03
ミクニワールドスタジアム北九州
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試合終了
ギラヴァンツ北九州
前半
後半
アスルクラロ沼津
- スタジアム
- 入場者数
- 天候/気温/湿度
- 主審
- 副審
- 第四の審判員
MEMBERメンバー
REPORT試合経過
DATAデータ
15:45 | 横断幕事前搬入開始 |
16:30 | シーズンパス先行入場 |
17:00 | 一般入場 |
18:10 | 選手ウォーミングアップ開始 |
18:30 | ギラヴァンツ北九州選手紹介 |
18:59 | 選手入場 |
19:00 | キックオフ |
19:45頃 | ハーフタイム |
20:45頃 | 試合終了 |
TOPICトピック
STADIUM MARCHEスタジアムマルシェ
スタジアム内
16:30 | スタジアム内 販売開始 |
スタジアム外
16:00 | スタジアム外 販売開始 |
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アウェーで行われる今節のFC琉球戦が終わるとJ3リーグは約3週間の中断期間に入ります。中断前最後の琉球戦の結果は中断期間中の準備に臨む姿勢に少なからず影響を及ぼすでしょう。
特にギラヴァンツ北九州の場合は現在10戦無敗と好調状態にあり、それを継続したまま中断期間に入り前向きな準備をして、中断明けの戦いに向かえるかどうかはとても大事になります。
だから増本浩平監督は「琉球戦で勝って最高の状態で中断期間に入りたい」と言うのでしょう。そして増本監督が琉球戦での勝利へ強い意欲を見せるのにはもう一つの理由があります。
前節の松本山雅FC戦はスコアレスドローに終わりました。勝点1を積み上げ、無敗の状態をキープしたのですが、連勝が「3」で止まりました。
上位陣との差を詰める、あるいは勝点差をキープするために、また何よりもチームの勢いをキープするために連勝を伸ばすことが大事だと考えていただけに、連勝ストップに相当な悔しさを覚えたようです。
そして連勝が止まり、そのまま勢いが落ちることがないように増本監督は「引き分けは負けに等しい」との厳しい言葉で松本戦を振り返り選手を鼓舞、勢いをキープするために琉球戦での勝利を強く求めたのです。
その琉球の現在の状況を整理しておきましょう。8勝6分け8敗の五分の成績で12位につけていますが、ここに来てチームの調子は下降気味です。
第17節から3連敗の後、第20節のカマタマーレ讃岐戦で勝利を挙げましたが、第21節・カターレ富山戦と前節・奈良FC戦で2連敗と敗戦が重なっています。
しかも、その5つの敗戦で喫した失点総数は14点と、守備に大きな課題が見えている状況です。失点増が敗戦の要因の一つだと考えられるので、やはり今節では守備に意識を置いて臨んで来るのでしょうか。
「金鍾成(キン・ジョンソン)監督はそれでも守備の修正に動くのではなく、攻撃面の向上に意識を置くと思います」
そう話すのはガイナーレ鳥取において金鍾成監督の下でヘッドコーチを務めた経験を持つ増本監督の考えです。効果的にボールを保持し、攻撃の回数と時間を増やすことで守備機会やピンチの数を抑えていく、そういう考えは崩さないだろうという読みです。
では、琉球の攻撃的スタイルはどのようなものでしょうか。平均ボール支配率は54.1%で、これはリーグ3位タイの数値です。平均クロス数は16位タイと少ないのに対して、平均スルーパス数はリーグ2位タイ。
シンプルにクロスを入れてゴール前で勝負するというよりは、パスをつなぎながら相手守備ラインをスルーパスで崩してゴールに迫るスタイルだと考えることができます。
このあたりのことは選手も承知しており、GK田中悠也選手も「琉球は中央の崩しにこだわりを持っているように映るので、中をうまく絞って無失点を継続したい」と話しています。
琉球の平均シュート数は12.5本でリーグ11位とそこまで多くはありませんが、平均枠内シュート数は4.2本でリーグ3位タイ。シュートの精度が高いのも特徴の一つとなっています。
そうした特徴を持つ琉球の攻撃を支えていたのはFW白井陽斗選手です。チームトップとなる10ゴールを挙げて勝利に貢献していました。
しかし、この白井選手が7月に入ってJ1のコンサドーレ札幌へ移籍しました。ギラヴァンツ北九州にとってはありがたいところですが、白井選手に次ぐ7ゴールを挙げている富所悠選手は健在です。
また前節・奈良戦で白井選手の代わりに2トップの一角に入った高木大輔選手もスピードとテクニックのあるアタッカーなので、白井選手の移籍で琉球の攻撃力が大幅に低下するとは考えにくいでしょう。
増本監督も白井選手がチームを離れた後の前節・奈良戦の戦いぶりを見て「奈良戦の得点(1-4)もすごく良い崩しからでしたし、そのほかにも決定機をつくり出していました。やはり琉球で警戒すべきは攻撃力でしょう」と話しています。
琉球の攻撃力は確かに警戒が必要なレベルですが、ギラヴァンツ北九州の守備力も安定しています。
第16節・テゲバジャーロ宮崎戦から第20節・鳥取戦までの5試合は勝ち、あるいは引き分けで勝点を獲得しましたが、すべての試合で先制点を許しました。
この反省もあり、第21節・宮崎戦と前節・松本戦では先制点を与えないことに意識を置いて試合に入り、結果的に2試合連続で無失点を実現しているのです。
センターバックとして2試合連続の無失点に貢献した工藤孝太選手は「チームとしての無失点への意識が強まっての結果だと思います」と話しています。
増本監督も「ここ2試合の無失点は最終ラインの集中力の高いプレーはもちろんですが、ボランチを含めたチーム全員の頑張りがあったから」とコメント、チーム全体が機能しての無失点との認識を持っています。
無失点を意識して試合に入り、その狙いをしっかり実現できるあたりは、チーム力が確実に向上している証でしょう。増本監督も「今まで課題と反省の修正、克服にみんなで努めてきた。その積み重ねの成果が出た」と話しています。
無失点を継続することができれば負けることはありません。しかし、この琉球戦でこだわりたいのは勝利です。勝つためにどのようにして得点を奪うのか。そこがこのゲームの大きな見どころになります。
得点という点で期待したいのが牛之濱拓選手です。好調の永井龍選手や高昇辰選手、アシスト役として結果を出している藤原健介選手への相手の警戒が強まっている中、牛之濱選手が何かをやってくれそうな予感がします。
「しばらく得点を取れていないのですが(第11節・AC長野パルセイロ戦で1ゴール)、チャンスメークだけではなく得点を取れることも自分の武器だと思っているので、そろそろ2ゴール目が欲しい」
「実は去年、僕は鳥取の一員でしたが、琉球との2試合で2点ずつを取っています。そういう良いイメージも利用して、今回は勝利につながるゴールを挙げることができれば、と思っています」
牛之濱選手が昨季在籍した鳥取は琉球との2試合をいずれも3-2のスコアで勝ったのですが、それぞれの試合で牛之濱選手が2ゴールを挙げて勝利の立役者となったのです。
牛之濱選手の活躍を期待しながら、今季9勝目のニュースが沖縄から届くことを待ちたいと思います。
[文:島田 徹]
MATCH DATA マッチデータ
STATS スタッツ
THE LAST TIME STARTING LINEUP
MF | 6 | 岡澤 昂星 |
MF | 24 | 佐藤 祐太 |
MF | 5 | 武沢 一翔 |
FW | 10 | 富所 悠 |
FW | 89 | 高木 大輔 |
MF | 10 | 世瀬 啓人 |
MF | 34 | 曽我 大地 |
MF | 11 | 東條 敦輝 |
FW | 18 | 田中 翔太 |
FW | 17 | 小澤 秀充 |
THE LAST TIME STARTING LINEUP
GK | 27 | 田中 悠也 |
DF | 22 | 山脇 樺織 |
DF | 50 | 杉山 耕二 |
DF | 13 | 工藤 孝太 |
DF | 24 | 前田 紘基 |
MF | 34 | 高吉 正真 |
MF | 14 | 井澤 春輝 |
MF | 17 | 岡野 凜平 |
MF | 6 | 藤原 健介 |
MF | 21 | 牛之濵 拓 |
FW | 10 | 永井 龍 |
RADAR CHART レーダーチャート
PATTERN 得点パターン
RANKING 得点ランキング
HOT ZONE ホットゾーン
COMMENT選手コメント
PLAYER
前田 紘基Hiroki MAEDA
Q:(松本戦)前節を振り返ってみて
A:セットプレーで押し込まれる時間帯が多かったですが、無失点で終えることができたので良かったと思います。後半はチャンスを多く作れていましたが決めきることができなかったので、今後の課題としてチーム全員で克服していく必要があると思います。
Q:22試合を終えてのチームの変化は
A:攻守両面の連携がスムーズに行えるようになってきていて、開幕から少しずつ良い方向に進んできていると思います。常に全員が試合に出るために準備しているので、だれが出ても良い状態で試合に臨むことができます。
Q:FC琉球戦に向けての意気込み
A:連勝は途切れてしまいましたが、途切れた後の試合がとても大事になると思いますし、中断前の試合を勝つか負けるかで中断明けの試合に大きく影響してくると思うので、勝ちだけを目指してファン・サポーターと気持ちをひとつに闘いたいと思います。