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2020.04.09

ニュース

「ギラヴァンツ北九州 スポーツ哲学研究所」からのメッセージ

 極めて困難な状況と戦われている世界中のみなさまと連帯するために、「ギラヴァンツ北九州 スポーツ哲学研究所」からメッセージをお送りします。

 2月からの困難な状況により、Jリーグの中断、世界中のプロサッカーリーグや各種ナショナルチームによる大会、「2020東京オリンピック・パラリンピック大会」、各種プロ・アマチュアスポーツ大会の延期や中止などが決定され、残念ながら当研究所の活動も縮小を余儀なくされております。

 3月に予定していた、スポーツ文化評論家 玉木正之様をお招きしての第2回講演会も延期せざるをえず、また毎月、何らかの形でお招きいただいている各種講演会もすべて延期・中止となりました。

しかし当研究所は、「スポーツとはなにか」、「スポーツはなぜあるのか」、「スポーツはなくてもいいのか」、「サッカーとはなにか」、「サッカーはなぜあるのか」、「サッカーはなくてもいいものなのか」、「プロサッカークラブとはなにか」、「プロサッカークラブはなぜあるのか」、「プロサッカークラブはなくてもいいものなのか」などの問いに対して、その答え(解)を得ようとして日々哲学しております。当研究所の第1回講演会にお招きした、東京大学名誉教授 野矢茂樹先生のお言葉をお借りすれば、「立ち止まって考えること」、すなわち哲学をしています。

哲学は、「それは当たり前《自明》のことでしょ」と何の疑問も抱くことなく、わかりきったつもりで生きていたのに、当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなる、その瞬間から始まります。これまでの人生において何の疑問も抱くことなくただ走り続けていたのに、ある疑問(懐疑と問い)によって徐々に走るスピードを落とさざるをえず、遂には立ち止まり、自分自身の力でその問いに対する解を得ようとする瞬間から哲学は始まります。

ある疑問、すなわち問いは、人によって、あるいはそれぞれの方の人生のステージにおいても異なるでしょう。たとえば、「考える(哲学)とはなにか」「健康とはなにか」「病気とはなにか」「学ぶとはなにか」「友人とはなにか」「家族とはなにか」「仕事とはなにか」「遊びとはなにか」「愛とはなにか」「他者とはなにか」「私とはなにか」「生きるとはなにか」「死ぬとはなにか」などです。

それらの問いが自分の最内側からふつふつと沸き上がり、その問いに対する納得のいく解を得なくてはどうもスッキリしない、再び歩き始めることができない、こんな状態を何とかして脱したいと思う瞬間に哲学は立ち上がります。そして哲学をし、自分なりの解を得た後に、以前よりも強い光を感じ、視界に広がるあらたな景色(世界)を堪能し、それを他者と共有しながら善く生きられることを実感した瞬間に、これこそが哲学の目的なのだと理解するのではないでしょうか。

哲学は「〇〇とはなにか」「〇〇はなぜ存在しているのか」「〇〇はなくてもよいのか」という問いの形を取るメタ的な思考です<例えば最初にサッカーというものを漠然と理解し、次にサッカーはなにのために生まれたのかと、ひとつ上(上位)の問いを熟考すること)。

哲学は○○という存在の最根源的な意味(原理や本質など)を抉り出すために、「問いと解」の無限ループが続くことを静かに覚悟し、そのループから簡単に抜け出せないことに不安と怖れと苦しみを抱きながらも、自分なりの解を得て呪縛から解放され自由になろうとする、それら一連の思考過程すべてを指す言葉です。哲学はひとつの問いから始まり、関連するすべての問いからの解放を目指す思考行為です。

我々は、このような哲学的態度によって、この困難な状況の中でより静かに深く考えながら(省察しながら)、善く生きるために生まれ変わろうとする、その決意と実践によって、世界中の方々と連帯できればと願っています。

もしみなさまが良ければ、我々とともに、「スポーツとはなにか」、「サッカーとはなにか」、「プロサッカークラブとはなにか」を考え抜き、いつかそれぞれの解を持ちより、多くの方々とオープンに、かつ深く議論しながら、あらたなスポーツ概念で世界の見方を変え、1人でも多くの方がスポーツを心の底から楽しめる世界にご一緒に変えていきませんか。

このメッセージが、みなさまが哲学すること、スポーツを哲学することのきっかけになれば望外の極みです。みなさま、どうかご自愛ください。

 

2020年4月10日

ギラヴァンツ北九州 スポーツ哲学研究所

所長  玉井行人

研究員 島田哲夫

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