2024.5.3FRI14:00
ミクニワールドスタジアム北九州
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試合終了
ギラヴァンツ北九州
前半
後半
Y.S.C.C.横浜
- スタジアム
- 入場者数
- 天候/気温/湿度
- 主審
- 副審
- 第四の審判員
MEMBERメンバー
REPORT試合経過
DATAデータ
-
今節のY.S.C.C.横浜戦に向けて多くの選手たちが「絶対に勝ちたい!」と、いつにもまして勝利への強い意欲を口にしました。それには理由があります。長谷川光基選手は言います。
「YS横浜は順位が近いチームなので、今後のリーグ戦の流れを考えると絶対に落とせないゲーム。前節で近い順位のAC長野パルセイロに負けたことで余計にそう感じます」
「それと5月のホームゲームはこのYS横浜戦のみ。だから絶対に勝ってサポーターの皆さんと喜びを分かち合いたいんです」
14位のギラヴァンツ北九州に対してYS横浜は15位。そしてその勝点差はわずか1ポイントなので、負けると順位が入れ替わります。それは何としても避けたいところです。
そして5月のJ3リーグはYS横浜との第12節と、6日の第13節・FC岐阜戦、18日の第14節・松本山雅FC戦の3試合のみの実施。唯一のホームゲームとなるYS横浜戦での勝利の価値は大きなものになります。
山脇樺織選手はこういう見方もしています。
「4月終了時点でトップハーフ(10位以内)に入るという目標を達成できませんでした。だからこそ、5月最初の試合であるYS横浜戦を勝って良いスタートを切ることが大事。それができれば巻き返しへの大きなエネルギーにはるはずです」
4月21日の第3節・ヴァンラーレ八戸戦をスコアレスドロー、同27日の第11節・長野戦を2-3で落として勝点を積み上げることができず、4月終了時点での10位以内という目標を達成することができませんでした。
そのことに悔しさを覚えながら、しかしここからの巻き返しに向けて、このYS横浜戦からまた勝利と勝点を積み重ねていく。選手はそんなふうに気持ちを切り替えているということです。
しかし、長野戦はショックが残るゲームとなりました。素晴らしい流れから牛之濵拓選手のギラヴァンツ北九州加入後初ゴールで先制しながら、前半のうちに3失点。後半に1点を返しましたが2-3で敗戦。
今季初の複数失点、しかも今季最多の3失点を喫したことへの衝撃が大きかったからこそ、手にしたものもあるようです。GK田中悠也選手は言います。
「増本監督も話していました。長野戦の前まで失点が少なく守備が堅いと言われる中での3失点。『まだまだ自分たちの守備はその程度のレベルなんだ』と分かっただろう、と。長野戦の3失点をYS戦からの起爆剤にします」
第10節時点での失点数は「6」で、リーグで3番目に少ない数字であり、他チームからもギラヴァンツ北九州の守備は堅いと思われていました。
確かに粘り強く守れていましたが、もしかしたらその堅守はホンモノのレベルではなかったのかもしれない。長谷川選手も長野戦での3失点を受けて「自信ではなく慢心。それが3失点に表れたのかもしれない」と話しています。
長野に3失点を喫したことで守備への意識が改められることになるのであれば、長野戦での敗戦も決して悪い経験ではなくなります。長谷川選手はYS横浜戦に向けての守備意識について次のように話しています。
「長野戦で感じたのは、それまでならボールホルダーに一歩寄せていたのに、長野戦では寄せ切れない、という場面がありました。ゴール前だけではなく、そこにボールを運ばれるまでの『一歩』が果たして足りていたのかどうか。YS戦からもう一度みんなで『一歩』にこだわりたいと思います」
複数失点を喫した次のゲームだからこそ無失点にこだわりたい、という気持ちが、特に守備陣からはひしひしと伝わってきました。
それではYS横浜についての情報を簡単にまとめておきます。第9節・大宮アルディージャ戦を0-1、第10節・ツエーゲン金沢戦を1-3,そして前節・奈良クラブ戦を1-1で引き分けて現在3戦未勝利という状況です。
しかし、奈良戦は85分にピーダーセン世穏選手のゴールで追いつくという粘り強い戦いで連敗を止めているのでチーム内の雰囲気は悪くないはずです。
ピーダーセン選手は2試合連続ゴール中であり、奈良戦でそのピーダーセン選手に代わって先発を果たした脇坂峻平選手が裏への抜け出しから複数の好機をつくりだすなど攻撃陣にはパワーがありそうです。ちなみに脇坂選手は川崎フロンターレの攻撃の要である泰斗選手の実弟です。
YS横浜の特徴については増本監督が解説してくれました。
「去年途中からの倉貫一毅監督が引き続き指揮を執り、システムとやり方も去年とほぼ同じという印象です。ボールを丁寧に動かし、そこに相手選手が集まったところで裏を取ってくる。また守備は前線からの積極的なプレスを軸としています」
そして、増本監督はYS横浜とのゲームのポイントについて次のように話しています。
「YS横浜は前からしっかりプレスをかけてくるので、それに対してわれわれがどのように圧をかわしてボールを前進できるか。YS横浜は守備時に[5-3-2]の形をとってくることが多く、われわれとはシステム上のミスマッチが生まれるわけですが、どのスペースが空き、そこをどう壊していくのか。その狙いをピッチ内で選手たちがしっかり共有できるかが攻撃のポイントになると思います」
攻撃に関しては、長野戦で今季初ゴールを挙げた牛之濱選手、同じく長野戦で4月17日のルヴァンカップFC町田ゼルビア戦に続く、今季リーグ戦初ゴールを挙げた若谷拓海選手と、波に乗るための結果を残した選手をうまく生かしたいところです。
守備に関しては、アタッキングサードに入ってからYS横浜が見せる連動性の高いパスワークによる崩しにどう対応するか。連動性とともに、前記した『一歩』にこだわった、人とボールへのしっかりとした寄せがポイントになりそうです。
5月最初にして唯一のミクスタでのホームゲーム。みんなで勝ちを取りましょう!
[文:島田 徹]
MATCH DATA マッチデータ
STATS スタッツ
THE LAST TIME STARTING LINEUP
GK | 27 | 田中 悠也 |
DF | 50 | 杉山 耕二 |
DF | 4 | 長谷川 光基 |
DF | 13 | 工藤 孝太 |
DF | 33 | 乾 貴哉 |
MF | 34 | 高吉 正真 |
MF | 14 | 井澤 春輝 |
MF | 17 | 岡野 凜平 |
MF | 20 | 矢田 旭 |
MF | 21 | 牛之濵 拓 |
FW | 10 | 永井 龍 |
THE LAST TIME STARTING LINEUP
GK | 31 | 岡本 享也 |
DF | 2 | 花房 稔 |
DF | 19 | ヴァンイヤーデン ショーン |
DF | 50 | 中里 崇宏 |
MF | 22 | 大竹 優心 |
MF | 30 | 小島 秀仁 |
MF | 39 | 奥村 晃司 |
FW | 7 | 菊谷 篤資 |
FW | 67 | オニエ オゴチュクウ |
FW | 14 | 脇坂 崚平 |
FW | 17 | 端野 拓馬 |
RADAR CHART レーダーチャート
2024.4.9時点でのデータ
PATTERN 得点パターン
RANKING 得点ランキング
HOT ZONE ホットゾーン
COMMENT選手コメント
PLAYER
永井 龍Ryo NAGAI
Q:(長野戦)前節を振り返ってみて
良い形・時間で先制点をとることができましたが、結果的に負けに繋がったというのは、自分たちのまだまだ弱いところだと思うし、勝者のメンタリティではないですけど、気持ちの部分での弱さが出たと思います。ただ、ゴールが取れてきていることは、良いことだと思いますし、それを次に繋げて、同じ失敗を繰り返さないようにしたいと思います。
Q:4月の連戦を終えて、ご自身のコンディションはいかがですか
蓄積している疲れもありますが、試合に出てサッカーができる喜びは、去年リハビリを一年間経験した自分にとっては、すごく幸せなことです。それが疲れたではなく、サッカーができる喜びに変わっています。全試合フル出場したい気持ちでいるので、まったく問題ないかなと思います。
Q:(YS横浜戦)次節はホーム戦です。意気込みをお願いします。
ホームは、自分たちがやっていてもやりやすいですし、背中を押してくれて、最高の雰囲気を作ってくれているので、そこで勝つことはほんとに大事なことだと思います。個人的には、PKでしか点をとれていないので、流れから1点、その後の追加点をとり、ギラヴァンツが上に行くために、試合に勝つために、ホームでしっかり点を決めれるように頑張りたいと思います。
COMMENT監督コメント
MANAGER
増本 浩平Kohei MASUMOTO
[試合総括]
前半から多くチャンスを作れていたと思います。ボールの運び自体も悪くなかったと思っていますが、開幕戦のような形にまたなってしまって、一瞬の隙をつかれて失点してしまったことは、分析の中でああいう形で背後から抜け出て来るとは分析していたので、そこから失点したのはもったいなかったです。その後のゲームの進め方自体も選手自体はすごくゴールにトライするという意欲がしっかり出ていたと思います。あと決め切るだけというとこはいくつかあったと思うんですけど、そこの精度の部分はやり続けるしかない。一朝一夕ですぐにできるようになるわけではないので、また自分たちでトライし続けていきたいと思います。
最終的にジャッジのところに関して、ああいった形で終わってしまいましたけど、やっぱりそこに矢印を向けるのではなくて、自分たちが今日このゲームに勝てなかったとことに関しては、自分たちの力の無さだというところにしっかり目を向けていかないと、やはり次に繋がっていかない、成長することができないと思います。矢印があちら側に向いたところはしっかり自分たちが受けて、不甲斐なさとかそういったものはしっかり受けた中で、それを糧にまた次に向かっていくという風には思っています。こういったゲームにならないようにまた次に向かって、何回も言ってますけどこういうゲームにならないようにやっていきたいと思います。
Q:試合後、ゴールが見たいというようなサポーターの声がありましたが、どのようにその言葉を聞かれましたか?
A:そう言わせてしまっているのが現状なのでただただ悔しいです。いい形は作れているし、いい形でゴールに迫れているし、枠内のシュートの数も今日は多かったけど取り切れてないっていうところでフラストレーションを溜めさせてしまっている。僕はやっぱり皆さんと一緒に喜んで、今この会見も笑顔でやっぱり迎えたいなという風に思っているので、悔しいなという思いです。
COMMENT選手コメント
PLAYER
髙橋 隆大Ryuta TAKAHASHI
Q:今日の試合の率直な感想を聞かせて下さい。
A:めちゃくちゃ悔しいです。マジで。マジで悔しいですね。
Q:途中交代サポーターも湧いて、ドリブルを見せていました。得点の匂いもしていましたが、攻撃の面ではどのような感触を持ってましたか?
A:いつも以上にボールが集まって、いけるなって感覚はすごいあったんで、ガンガン行こうっていう強い気持ちを持ってやってました。
Q:ドリブルしてシュートもありましたが、クロスの本数も多かったと思います。どういうことを考えてプレーしていましたか?
A:自分で行き切るか、(渡邉)颯太くんに合わせるかどっちかしかかないというか、どっちかで決めきるっていう形が1番ゴールに近いんかなって思ってたんで、そこは割り切ってやろうって思ってました。
Q:次節はアウェイでの岐阜戦ですが意気込みをお願いします。
A:連敗してしまったんで、3連敗はプロとして本当にあり得ないし、それでも応援してくれるサポーターの皆さんのためにもチーム一丸となってもう1度勝利目指して頑張りたいと思います。